飛騨高山。
その響きを聞くだけでなんだか胸の中がざわつきます。
古き良き日本の幻影がまだそこにあるような気がして、いてもたってもいられなくなります。
そんな飛騨高山にある倭乃里に行ってきました。
目次
倭乃里 宿泊料金
倭乃里とは
倭の里は、飛騨高山の街並みから車で20分程山間に入った場所に建つ、まさに一軒宿です。
1万5000坪の敷地に8室のみ!の隠れ宿。
敷地のほとんどは手つかずの自然のままで残されているそう。
川の流水音と鳥のさえずり、虫の鳴き声のみが聞こえる現代の桃源郷。
倭乃里へのアクセス
住所: 〒509-3505 岐阜県高山市一之宮町1682 TEL: 0577-53-2321
電車の場合、下記送迎があります。
■JR高山駅から無料送迎
■前日までに要予約
■(迎え)14:20/15:20/16:20/17:20
■(送り)9:00/10:00/11:00です。
倭乃里 敷地案内
エントランスと呼べる入口に到着。
すでに雰囲気ありますわ。
グーグルマップからも一目瞭然なように、山間の1軒宿です。
突如現れる立派な入口に高まる期待。
入口を入りしばらく進むと、母屋がみえてきます。
築100年は有にたっているだろうことが伺える古民家。
かつての豪農のお屋敷を移築したものだそう。
中に入ると囲炉裏の間。
もちろんフェイクじゃありませんよ。
現役で使用されています。
囲炉裏端でお着き菓子とお茶を振舞われ、しばし脱力。
今回神奈川から車で向かったのですが、いやーさすがに遠かった・・・。
何よりも高速を降りてからの下道1時間半程がきつい。
ほとんどがヘアピンカーブ急の山道で気を抜けません。
運転に自信のない方は、電車で行くことをおすすめします。
どこもかしこも日本人のDNAが騒ぐ懐かしさ。
世知辛い東京のコンクリートジャングルから来た身には特にこたえます。
頃合いを見計らって客室へ。
倭乃里 客室
倭乃宿の客室は全部で8室です。
天領 ⇐宿泊した客室
洋間 / 和室12帖 / テラス / 総檜風呂
臥龍
客室12帖 / 談話室7.5帖 / 茶室4.5帖 / 囲炉裏付談話室 / 総檜風呂
苅安/位山
客室12帖 / 談話室 / オンドル室 / 総檜風呂
【本館】
本館1階 一の宮
客室10帖 / 次の間7帖 / 談話室 / 総檜風呂
本館1階 宮の間
客室10帖 / 次の間9帖 / 総檜風呂
本館2階 飛騨
客室8帖 / 次の間6帖 / 総檜風呂
本館2階 古都
客室6帖×2 / 総檜風呂
本館と離れは外通路で行き来します。
食事処と大浴場は本館ですので、行き来が億劫な場合は本館の宿泊をおすすめします。
が、こちらのお宿の離れは一風変わった趣向ですので、普通の和室じゃ物足りないわって方はぜひ離れに予約を!
やはりダントツで気になるのはオンドル室・・・。
今回予約したプランは『離れおまかせ』というものでした。
旅行における最重要項目が客室なので、おまかせなんちゃらというものは普段は予約しません。
失敗だったときのダメージが大きすぎて立ち直れないから。
が、どこの離れにあたっても良さげだったので、今回は運を天に任せてみることに。
結果、アサインされたのは『天領』でした
外観はこんな感じ。
本館に最も近い離れはこちらの『天領』になります。
じゃっかん薄暗い玄関。
夜は照明を消すとマジで一寸先は闇状態。
で、室内に入っていくと、
!!!
深紅の絨毯にシャンデリア!!!!
突如現れる大正モダンを彷彿とさせるインテリアに驚きを隠せず。
なんなのこのセンス。
最高すぎるわ。
飛騨の伝統漆芸の春慶塗が木材に施されています。
部屋の中央には巨木が通っています。
滞在中1度も使用しませんでしたが、テーブルと椅子もありました。
全8室の中で、唯一テーブルと椅子があるのがこちらの『天領』になります。
床座が苦手な方は良いかもしれません。
洋間にはテレビやネスプレッソがあり、ちゃんと現代仕様になっていたのも嬉しいポイント。
深紅の絨毯を奥へ進んで行くと、和室があります。
夜はこちらにお布団が敷かれます。
すぐ側を川が流れているので、就寝時気になる方もいらっしゃるかもしれません。
けっこうな轟音です。
不安な方は耳栓等用意していったほうが良さそうだと思いました。
和室からさらに奥に進んでいくと、洗面室と檜風呂が現れます。
1枚板の立派な洗面化粧台。
お風呂は温泉ではありませんが、檜の良いにおい。
ちなみにシャンプー類はスティーブンノルのものでした。
ついでにトイレも。
広っ!
そしてこんな便器の色初めて見た・・・。
春慶塗の色を模しているのかしら。
トイレたりとも気を抜かないこの心意気に惚れそうです。
最後にテラス。
もはや広すぎてどう過ごせばいいか戸惑うレベル。
とりあえず木の回りをぐるぐる回ってみました。
夜に、星でも見ようかな♪なんて外に出たものの、
川の轟音とあまりの真っ暗さぶりに、森に飲み込まれてしまうんじゃないかと畏れを感じ慌てて部屋に退避しました。
森や山の気って言いますもんね。
倭乃里 温泉
客室に付いているお風呂は沸かし湯となり温泉ではありませんが、本館に温泉大浴場があります。
飛騨位山温泉です。
檜風呂と岩風呂の2種類。
翌朝に男女交代となります。
檜風呂のほうが眺望は良さそうですので、明るいうちに入ることをおすすめします。
(知らずに夜入ってしまった・・・。)
割とあっさりめの泉質で湯温はやや高めです。
倭乃里 食事
夕食・朝食ともに本館で供されます。
倭の里 夕食
夕食は、屋根裏部屋に案内されました。
もと農家の使用人部屋だった場所だそうです。
お籠り感があっていい雰囲気でした。
華美ではないけれど素朴で美しい盛り付け。
囲炉裏で焼いた鮎は絶品。
飛騨牛は間違いない美味しさ。
倭乃里 朝食
朝食は夕食とは別の屋根裏部屋へ。
こちらは川に向けて窓があるので明るくて開放的。
囲炉裏の火を絶やすことのないよう、階下の囲炉裏を監視できる小窓がついていて昔の生活に思いを馳せます。
この地方にきたら外せない朴葉味噌。
焼き魚はあまご。
無限に白米をかきこめそう。
朝からとどまることを知らない食欲。
倭乃里 まとめ
その響きだけで胸躍る飛騨高山。
そこからさらに奥に分け入った1軒宿。
もはやこれだけで条件反射的にいい宿!!って思ってしまいます。
実際とてもいい宿でした。
昔話の世界にタイムトリップしたような、
二昔前のパラレルワールドなんじゃないかと思うような、
ありがちが言葉で言えばノスタルジックな宿です。
どれだけ言葉を尽くしても写真を見せても、言ってみないとこちらの雰囲気は絶対に分からないと思います。
束の間の色々な意味でのトリップを楽しませてくれるこちらの宿は必ず再訪したいです。
次はオンドルの部屋だな・・・。
特に都会っ子には超おすすめ。
たまには電磁波とかけ離れた生活もいいですよ。
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